半生菓子伝統芸能 郷土料理 

【茶道を知る6】お菓子のいただき方

お茶席で出されるお菓子は、季節やそのお茶席のテーマに合わせたものを、亭主と菓子店などと打ち合わせをして用意することが多いです。それをいただく側も、その配慮を感じながら、食べる前に鑑賞しておきたいものです。
お菓子の取り方、食べ方などにも作法がありますが、大きなポイントは、お菓子はお茶を飲む前に全部食べ切るのが流儀だということです。

お茶席で出されるお菓子の種類

お茶席で出されるお菓子は、大きく分けて「干菓子(ひがし)」と「主菓子(おもがし)」があります。
干菓子(ひがし)・・・水分量が10%以下の和菓子で、乾菓子ともいいます。具体的には、金平糖、有平糖(あるへいとう)、落雁(らくがん)などです。

主菓子(おもがし)・・・水分量が30%以上のお菓子で、生菓子ともいいます。水分量が多いためあまり日持ちがしません。具体的には、練り切り、大福、蒸し饅頭などです。
干菓子と主菓子の中間の水分量のお菓子は、半生菓子といい、具体的には、最中、羊羹、桃山などです。

濃茶の場合は生菓子で、薄茶は干菓子を出すのが本来ですが、今日では薄茶にも主菓子を使うことが多くなりました。

濃茶・・・濃くとろっとして芳醇な味わいの抹茶です。抹茶4gに80度前後の湯を40ml注ぎ、薄茶のように泡だてずに、なでるように混ぜます。濃茶を作ることを「練る」といいます。
濃茶を練る

薄茶・・・一般的に飲まれている抹茶です。抹茶2gに90度以上の熱湯を60ml注いで茶筅を使ってシャカシャカ泡立てるように混ぜ、薄茶を作ることを「点てる」といいます。
薄茶を点てる

主菓子のいただき方

1. 菓子鉢に入ったお菓子が運ばれてきます。

2. 亭主から「菓子をどうぞ」と言われたら、隣の人に「お先に」とあいさつをします。

隣の人に「お先に」とあいさつ

3. 菓子鉢を自分の前に置き、その手前に懐紙を置きます。

懐紙を取り出す

この時、懐紙の輪は手前になるように置きます。

4. 菓子鉢を少し持って礼をします。

菓子を取る

5. お菓子を1つ取り、懐紙の上に置きます。

懐紙の上に1つ菓子を置く

箸が付いていない場合は、手で取り、指を懐紙の隅でぬぐいます。
箸が付いている場合は、菓子を取った後、箸先を懐紙の隅でぬぐいます。

6. 鉢をあまり高く上げないようにして次の人に回します。

鉢をあまり高く上げないようにして次の人に回す。

7. 楊枝を使って切り、刺して食べます。

楊枝で切る

お菓子を懐紙ごと両手で取り上げ、左手の平にのせ、右手で一口大に小さく折り、口に近づけていただきます。
おまんじゅうの場合は、楊枝を使わず素手で食べます。この場合も、かぶりつかずに半分~4分の1くらいの一口サイズに割って食べます。

干菓子のいただき方

いただく作法は、主菓子の場合と大きく変わりません。
食べるときは楊枝を使わず、指でつまんで口へ入れます。水分量が少ないため、噛むと音がしやすいので、しばらく口の中でふやかして、音が出ないようにして静かにいただきます。

干菓子の食べ方

干菓子の場合は、2つ以上の菓子を割り当てられている場合もあります。客数と菓子の数を見て判断して取ります。

茶席のお菓子の歴史

千利休がわび茶を確立した頃のお菓子は、木の実・アワビ・椎茸の煮物、みそを付けた餅、焼き栗などでした。桃山時代になって砂糖が登場し、さらに南蛮貿易によって金平糖やカステラが渡来し、茶の湯にそれらが使われるようになりました。この頃から亭主が趣向をこらし、お菓子に茶会のテーマや季節を盛り込むようになったといわれています。

わび茶・・・書院での豪華な茶の湯に対し、質素なものの中に趣を感じるとしたもので、茶道(茶の湯)の様式の1つです。その形成には村田珠光、武野紹鴎、千利休らが貢献しています。

関連記事