有馬温泉、源泉めぐりの旅
有馬温泉は兵庫県神戸市北区に位置する、1400年の歴史をもつ日本最古の温泉です。枕草子の三名泉にも数えられています。
そして戦国武将・豊臣秀吉が愛した温泉としても知られ、秀吉ゆかりの観光スポットも多くあります。
有馬温泉の入口にある「ねね橋」はそのひとつで、そのほとりに秀吉の正妻の「ねね像」があります。
有馬温泉には、金泉・銀泉という2種類のお湯があります。金泉は鉄分と塩分を含み、赤茶色でとろりと濁った泉質で、保温や美肌に効果あるとされています。
一方、銀泉は炭酸を含んだ泉質と、ラドン泉を含む泉質の2つあり、どちらも無色のさらりとしたお湯です。
金泉・銀泉ともに外湯の施設があり、両方入って、泉質比べをするのもお勧めです。
温泉街を歩いていると、湯気が立ち上っている場所に出合います。金泉の源泉です。100℃近い温泉のため湯気がもくもくと立ち上っています。
有馬温泉街は、お土産物店や飲食店も多く並んでいますので、それらを楽しんだり、神社仏閣巡りもできます。
今回は源泉巡りを中心にご紹介したいと思います。
有馬温泉の5つの源泉
下の地図の赤の♨マークの場所を訪れました。
御所泉源
泉質:金泉(ナトリウム-塩化物高温泉)
泉温:63.9℃
深さ:165m
極楽泉源
太閤秀吉が造らせた湯殿へ金泉を送っていたといわれる泉源で、「願いの湯」と呼ばれていました。
泉質:金泉(ナトリウム-塩化物高温泉)
泉温:98.1℃
深さ:240m
炭酸泉源
炭酸ガスを含んだ冷泉で、昔は砂糖を入れてサイダーとして飲まれていました。
有馬温泉名物の炭酸せんべいの名前の由来となっています。
泉質:銀泉(含二酸化炭素・鉄-単純冷鉱泉)
温度:18.3℃
深さ:13m
妬泉源
うわなり泉源と読みます。
昔、美人が泉源の前を通ると嫉妬してお湯が噴き出したことからこの名がつけられたといわれています。
泉質:金泉(含鉄・ナトリウム-塩化物強塩高温泉)
泉温:100.5℃
深さ:187m
天神泉源
天神社の境内から金泉が湧き出す有馬温泉を代表する泉源です。「金の湯」の温泉もここから引湯しています。
泉質:金泉(含鉄・ナトリウム-塩化物強塩高温泉)
泉温:99.4℃
深さ:206m
有馬温泉の宿
温泉に何度も浸かって、有馬温泉をじっくりと味わいたいなら、やはり宿泊すべきでしょう。
高級旅館、ホテルが多い有馬温泉は、宿泊費が比較的にお高めです。
リーズナブルに宿泊したいなら、ゲストハウスを利用して温泉は外湯を利用するという方法があります。
しかし内湯で、何度も入りたいなら、やはり旅館かホテルになります。
今回、有馬温泉の中では珍しい、おひとり様用の小さな部屋がある温泉ホテルを利用しました。
「温泉と料理が充実していれば、部屋は寝られればOK」というニーズに応えた部屋となっています。
利用したのは有馬ロイヤルホテル。
美しい組子細工を生かした内装が素敵なホテルです。露天風呂つきの部屋も用意されている一般的な高級ホテルです。
おひとり様用の部屋
1泊2食付きの料金は、通常の部屋の半分以下でした。
本当に狭い部屋でしたが、このような部屋のニーズは高まっているようです。
温泉旅館というと、2名様からというのがほとんどで、シングルでは利用できない旅館もまだまだ多いです。
一人旅というニーズに対応していないだけでなく、だれかと旅行に出かけていても、部屋は別がいいというニーズに対応していません。
寝るときくらい、ゆっくりとしたいという人も少なくないんじゃないでしょうか。
究極の寝られればいいという選択として、カプセルホテルがありますが、近年カプセルホテルはそれぞれに異なる特徴を出して、インバウンド向けも誕生しています。
特に都会では、インバウンドの増加により、宿泊費の高騰が問題となっており、その対応として、カプセルホテルの需要が増えているようです。
訪日外国人旅行消費額7兆円超が予想されるインバウンド需要。コロナ後急速に回復したカプセルホテル業態に注目
https://tokyo-odyssey.com/magazine/hotel/22675/
二千円台で宿泊「カプセルホテル」安さ以外の魅力(東洋経済ONLINE)
https://toyokeizai.net/articles/-/764002