渋滞知らず! レンタサイクルで京都を巡るコツ
これまで、京都観光をするとき、JRか高速バスを使って京都駅に入り、そこから市営バスもしくは地下鉄、徒歩で各観光地を回りました。
今、京都旅行をしようとする時に心配なのは、数年前に訪れた時から、インバウンド需要でさらに増加した観光客のこと、うまく観光ができるだろうかと尻込みしてしまいます。特に観光シーズンになると、バスなどは満員で停留所を素通りするほどの混雑ぶりだと聞いています。
地元住民がバスを利用できないというオーバーツーリズムの問題は深刻で、その対策として京都市は昨年「バス1日券」を廃止しました。地下鉄の利用を促し、分散化させることが目的のようです。それに加えて、レンタサイクルやレンタル電動キックボードの拡充もその対策の一つとなっています。
そこで今回、2泊3日の京都旅行をするにあたり、レンタサイクルの利用に挑戦してみることにしました。そして、いろいろと準備をしていく上で見えてきた、効率よく旅行するためのポイントをご紹介したいと思います。
観光でレンタサイクルを利用する5つのポイント
旅の3日間のうち、2日間を自転車をレンタルしました。
1日目は、宿泊するホテルが宿泊者に貸し出している普通の自転車を借り、2日目はそのホテルの近くに拠点のあるレンタサイクルの会社で電動アシスト付き自転車を借りました。
1. 徒歩の移動距離ができるだけ短くなるように拠点を決める。宿で借りるのがイチバン楽。
京都にはレンタサイクルのサービスは多数あります。
どこのサービスを利用するか1つ1つ見ていくだけで疲れそうです。決めるポイントは、どれだけ短い距離で借りに行ったり、返却後に次の宿に戻れるかを考えることだと思います。つまりなるべく歩く距離が短くなるように選ぶことです。旅行中は重い荷物を持ちがちなので、徒歩の移動距離が長いと疲れがたまってしまいます。
宿とレンタサイクルの拠点を確認して、いくつかの候補をピックアップし、そこから料金・サービスの内容で判断すると効率よく選択できると思います。
そういう点では、宿で自転車を借りるのが一番楽です。レンタサイクルのサービスがあるかで宿を決めるのもいいかもしれません。無料で自転車を貸し出すサービスをしているところもあれば、宿がレンタサイクルサービスを請け負っているところもあります。
無料サービスの場合は、台数が少なく予約はできないという場合がほとんどですから、確認と対策が必要です。確実に予約して確保したい場合は、予約制のレンタサイクルサービスを利用する必要があります。
ちなみに実際の旅行で1日目にお借りした宿(ベッセルホテルカンパーナ京都五条)のレンタサイクルはママチャリタイプで、代金は2時間以内無料、それ以上は夜9時まで1000円でした。予約は不可の先着順です。
2日目のレンタサイクルは予約制の「京都サイクリングツアープロジェクト KCTP」を利用しました。電動アシスト付き自転車は2300円、緊急サポート保障300円でした。現在はヘルメット付の料金となって、少し価格が変わっているようです。KCTPのホームページでお確かめください。
京都サイクリングツアープロジェクト KCTP (https://kctp.net/)
2. 観光ルートの高低差で車種を決める。
もう1つ注意しなければならないのは、どのルートを回るかです。そのルートに高低差があれば、費用は増えますが、電動アシスト付き自転車が無難でしょう。坂道を自転車を押しながら歩き続けるのは結構体力を奪われますし、時間的にも無駄ができてしまいます。
3. 駐輪スペースの位置を確認しておく。
観光する場所に駐輪場がどこにあるのかを事前にチェックしておくと、時間を節約できます。
違法駐輪をすると京都市により自転車が撤去されることがあります。撤去されると、回収のための費用や時間がかかってしまいます。一部有料の駐輪場ですが、大抵施設内に無料の駐輪場が用意されていますので、わからなければ施設の係員に尋ねて所定の位置に駐輪しましょう。
京都市内の駐輪場のある観光スポット一覧
4. 手荷物は最低限にする。
旅行かばんなどは、宿に預かってもらい、必要なものだけを小さなバッグやリュックなどに入れて身軽な状態にしておくことをお勧めします。
自転車のかごなどに重い荷物を載せていると、最初はそうでもなくても長時間走っていると体に負担がかかってきます。前かごは大きいものがお勧めです。途中で買ったお土産を入れたり、暑くなった時に脱いだ服を入れたりと便利です。ただ荷物がかごから飛び出さないように注意しましょう。
5. 天気予報を事前に確認する。
レンタサイクルを予約したものの、雨や雪なら乗るのを諦めるという人も多いでしょう。レンタサイクル屋によっては、雨天なら当日キャンセルも無料という場合もあります。利用するサービスについて規定や天気について事前に確認しておきましょう。
小雨ならそのまま自転車を利用するという場合や、にわか雨などにあった場合、雨合羽、荷物を雨から守るカバー(ビニール袋など)、手を寒さから守る防水の手袋が必要になります。そういう時も、前かごがある自転車だと入れておくのに便利です。
京都市の矢羽根
京都の道路ではこの写真のような矢羽根と自転車マークをよく見かけます。これは、自転車利用者が車道の左側を安全・快適に走行できるように、矢羽根によって走る場所と方向を示したものです。
全国的には青色で描かれる矢羽根は京都ではベンガラ色が使われています。これも景観を配慮してのことです。
このマークについてのガイドラインが京都市から出されていますので、一部紹介します。
『整備を行う車道上の矢羽根や自転車マーク等については,普通自転車専用通行帯以外の場合,その上を必ず走行しなければならないというものでなく,あくまでも車道走行を推奨するものであり,自転車の通行が可能な歩道では,車道上に矢羽根や自転車マーク等が設置されたとしても,直ちに停止できる速度(徐行)で,歩行者優先というルールを遵守すれば歩道上も通行可能である。』(京都市自転車走行環境整備ガイドライン(令和4年4月改定)より)
最近では電動キックボードのレンタルサービス・シェアサービスも開始しているようで、実際に利用している姿もよく見かけました。移動手段プラス運転体験という考えで利用しているのかもしれませんね。
実際にレンタサイクルで体験した、二泊三日の京都の旅のレポートはこちらからご覧ください。
レンタサイクルでの京都観光